TOP2011年 第2回 高校生の建築甲子園  結果発表2011年 第2回 高校生の建築甲子園 奨励賞

2011年 第2回 高校生の建築甲子園 奨励賞

エントリーNo.1
北海道札幌工業高等学校

「四季を楽しみ・人情味あふれる(懐かしき)北の都会くらし」

監督/男性 選手/1年男子3名・女子1名

迫力のある表現で、審査の中でも注目を集めた作品だ。各年代に応じた間取りのパッケージ化や、屋根のある広場と屋根のない広場を取り囲む配置など良く考えられた計画である。トップライトにライトコート、雪落としのスノーシュート。その雪を活用したパッシブソーラなど、雪国の生活に細かい配慮がなされ、それを、建築的にもディテールまで丁寧に考えられた作品である。(豊永)

エントリーNo.3
宮城県古川工業高等学校

「~絆~「がんぱっぺ宮城!!」古き良き農家住宅からの一歩・・いこい・やすらぎ・コミュニティーのある仮設住宅・・ 」

監督/男性 選手/3年男子1名、2年男子1名

農家住宅をコミュニティの中心に据えた気持ちの伝わる作品である。コミュニティの大きさや建物のデザイン、配置計画にもう一工夫できると良い。 (定行)


エントリーNo.4
秋田県立横手清陵学院高等学校

「自由回廊~今の地域の在り方は?~」

監督/男性 選手/3年男子2名・女子2名

人が集まってすまうことの原理原則を突き詰めて考えた提案として評価できる。第二ステージとして、さらなる概念モデルの展開に向かうか、具体的住まいの建築的提案に向かうかが期待される。 (衛藤)

エントリーNo.5
山形県立山形県工業高等学校

「水と空気=山形五堰とそよ風でつながる家」

監督/男性 選手/3年男子1名

この地域の特徴である5つの堰「五堰」から流れる用水を調査して計画に生かそうという作品である。五堰の成り立ちや機能、風の道としての効果など、良く研究されている。提案は用水のほとりに建つ住宅である。風の通る住宅という提案だが、平面の各部屋や窓の配置、断面の天井などにそのための工夫がもう少し欲しかったと感じた。 (豊永)


エントリーNo.6
福島県立会津工業高等学校

「夢を追う・・・若者達へ」

監督/男性 選手/3年男子3名・女子1名

会津から、アーティストのコラボレーションによる発信。応援したくなるコンセプトである。そのためにも、まず、豊かなデザインを建築から提案してほしい。 (定行)

エントリーNo.7
栃木県立宇都宮工業高等学校

「大谷石がれき再活用計画」

監督/男性 選手/2年男子3名

今回の提案の中で大震災復興に向き合った数少ない提案として評価できる。大谷石のがれきは、震災被害のリアルな表現を感じた。ただ、がれきを内部空間に使うなどして、より強い建築表現が期待されたところである。 (衛藤)


エントリーNo.8
埼玉県立春日部工業高等学校

「おせん茶屋~名物から街の歴史を知る」

監督/男性 選手/3年女子2名

地域の名産「草加せんべい」に着目し良く調査している。その上で、宿場町の情報交換という機能も取り込み、「おせん茶屋休憩所」という交流スペースをメインに、店舗、住宅を配置した計画だ。交流スペースの周囲に小さな田圃を配置したのは微笑ましく感じた。交流スペースと店舗住宅部分の建築的な意味も含めた連携にもう一工夫欲しいところであった。 (豊永)

エントリーNo.9
千葉県立市川工業高等学校

「再生と利用 ~歴史遺産を生活の場へ~」

監督/男性 選手/3年男子2名

地域の歴史ある建物を有効に活用しようとする熱意が伝わる作品である。外構も含め建物の良さを引き出すデザインの配慮があると良い。 (定行)


エントリーNo.11
長野県飯田長姫高等学校

「温故知新~「本棟造り」の民家で地域の暮らしと景観を創造する」

監督/男性 選手/3年女子1名

地域に残る「本棟造り」を歴史から説き起こし、特徴を捉え現代の住まいの提案とした力作である。図面も丁寧に書き込まれ単体の建築としては評価できるところだが、地域や周囲の建築との関係性にまで敷衍されればよりよい提案となったと思われる。 (衛藤)

エントリーNo.12
新潟県立十日町総合高等学校

「デザインの規範フレームから楽しむ」

監督/男性 選手/3年男子3名・女子1名

タイトルはビエンナーレになっているが、この地域を世界的に有名にした“越後妻有トリエンナーレ」の地にふさわしい斬新な作品である。その絵画的とも言える独創的で力強い表現手法は全体の応募作品の中でも、良い意味で一際注目を集めるものであった。ただ、「自然に同化した植物的なフォルム」という提案であるが、外観として「同化」しているのか、また、確かに360度の景観を楽しめるのは円形の平面であるが、どうだろう。 (豊永)


エントリーNo.14
名古屋市立工芸高等学校

「おかえりなさい」

監督/女性 選手/2年女子1名

単身世帯が増加する現代に、人と人を考えたシェアハウスの提案は快い。単に、食堂を囲む間取りに、もう少し工夫がみられると良い。 (定行)

エントリーNo.16
富山県立高岡工芸高等学校

「私たちの「万葉」ふるさとづくり」

監督/男性 選手/3年女子3名

大伴家持が開国守であった国府があった万葉の美しいふるさとが浮かび上がる計画である。伝統文化を正面からとらえ、夢のある提案であるところが評価できる。ただ、周囲の建築や景観を含めての提案であればよりよいものとなったと思われる。 (衛藤)


エントリーNo.17
金沢市立工業高等学校

「香りと木漏れ日」

監督/男性 選手/3年女子1名

「香りと木漏れ日」というタイトルがこの作品を見事に表している。豊かな葡萄の香りに包まれた、おだやかな生活が良く表現できている。柔らかい全体の色調、よくできた模型の写真などの構成も良く、優しく清々しい印象を与える作品である。ぶどう棚の下の楽しそうな空間が作られている。模型が中心というプレゼン計画なのであろうが、情報を伝える中心である平面図や立面図などの図面にもう少し力強さが欲しいと感じた。 (豊永)

エントリーNo.18
福井県立武生工業高等学校

「ふれあいのある家」

監督/男性 選手/3年男子3名

武生の町家の歴史が、文章からよく理解でき、敷地対象としての町家はとても魅力的であると感じた。ふれあいを促すという提案が、最適かどうかは再考してほしい。 (定行)


エントリーNo.21
大阪市立工芸高等学校

「House in the sun」

監督/男性 選手/2年男子3名

若い兄弟のための習作住宅としては評価できる。ただ、何故二人だけか、どのようにして生活しているのかなど、二人の生活が浮かび上がるような書き込みや設計内容、また周囲との関係性が書き込まれていればよりよい提案となったと思われる。 (衛藤)

エントリーNo.22
国立明石工業高等専門学校

「水を介した共生」

監督/男性 選手/3年女子2名

加古川の歴史とも言える網の目の水路の再生と、希薄になった人と人の関係の再構築をテーマとした作品です。まず、コレクティブハウスという設定で、一つの建物にタイプの違う住戸を配置しています。そして、地域の住人と地域の人々の交流の場としてコモンスペースが計画され、そこに人々が集まる装置としての水辺、ビオトープが用意されているという、よく考えられた作品です。敷地の外との関係や、動線としてコモンスペース、ビオトープへのアプローチなどにもう少し工夫が欲しいと感じました。 (豊永)


★兵庫県の応募作品について
高専からの応募は、現時点では参加登録をお断りしています。今まで、いくつかの応募に対して担当の建築士会からの強い要望がある場合も受付ていませんでした。今回は、当該士会が県大会での優勝作品としたものです。本審査会では議論百出でしたが、建築を志す若者の気持ちを考慮し、他と同様に審査した上で、今後への期待を込めて奨励賞相当と致しました。


エントリーNo.23
奈良県立奈良朱雀高等学校

「今井町」

監督/男性 選手/3年男子1名

歴史的なまちに挑んだことをとても評価する。 風・光・水といった環境を大切にし、前壕から水を引き込むアイデアは魅力的であるが、連続する町家との関連がほしい。 (定行)

エントリーNo.24
和歌山県立和歌山工業高等学校

「Happy Smile Home」

監督/男性 選手/2年男子1名、1年女子2名

明るくのびのびとした空間を持つすまいを造ろうとした点は評価できる。有田の町に新しい提案をしようとするためには、周囲のくらしや環境との関係性まで考えられていればよりよい提案となったと思われる。 (衛藤)


エントリーNo.25
岡山県立津山工業高等学校

「醍醐桜の見える家」

監督/男性 選手/1年男子1名

歴史のある醍醐桜は地域のシンボルなのであろう。この桜を鑑賞できる住宅の提案である。住宅としてはしっかり計画されているが、ベランダからあるいはリビングから桜が見えるというだけでは、少し物足りない感じがした。相互の位置関係も含め、醍醐桜とこの住宅計画との関係をもう少し踏み込んで計画できたら、この桜がさらに生きてきたと思う。 (豊永)

エントリーNo.26
広島県立福山工業高等学校

「地域をもっと元気にさせたい」

監督/男性 選手/3年男子6名

地域の財産であるバラ公園を活かし、増える空家の地域を建築で再生したいという気持ちが理解できる。そのためには、バラのもつ明るさを醸し出すデザインがほしい。 (定行)


エントリーNo.27
徳島県立徳島科学技術高等学校

「水と文化と対話する」

監督/男性2名 選手/3年男子7名・女子3名

お遍路・お接待の心と大震災で解った心のつながりの大切さを文化の繋がりに発展させ、水辺の建物に象徴させている。やみくもに水害を恐怖するのでなく、人と人のつながりにより克服していく着想は評価できる。建築のきめこまやかな提案があればよりよかったと思われる。 (衛藤)

エントリーNo.28
愛媛県立松山工業高等学校

「郷のやすらぎ~三津地域の豊かな暮らしを目指して」

監督/男性 選手/3年女子1名

地域の個性を彩る切妻、なまこ壁という、地域の昔ながらの町並みを構成する要素を大切に守りたい、という作品だ。そのことは建物の外観に生かされている。また、地域社会が持つ外とのコミュニケーションの再生ということで、中庭や土間という町屋の要素を戸建住宅に取り込んでいるが、もう少し整理が必要だと思う。 (豊永)


エントリーNo.29
高知県立宿毛工業高等学校

「ただいま」

監督/男性 選手/3年男子1名

どっしり堅牢な古い家を宿泊施設に再生する温かみのある提案。表現力が高く、洗練されたデザインセンスが光る作品である。間取りの深化があると、入賞に手が届いた。 (定行)

エントリーNo.30
大牟田高等学校

「サービス付き高齢者向け賃貸住宅」

監督/男性 選手/3年男子4名

今回の応募の中では唯一となる「高齢者向け賃貸住宅」というテーマであった。高齢者住まい法が改正され、制度が大きく変わった中でのタイムリーな提案だ。いつまでも安心して住み続けられる高齢者の住居はこれからの重要な課題である。新聞記事という表現はユニークだが、全体的に少し硬い印象を受けた。2階中央に配置された無窓の宿泊室の位置はとても気になった。(豊永)


エントリーNo.33
熊本県立球磨工業高等学校

「輪家(わっか)」

監督/女性 選手/3年男子1名・女子1名

作者の家族への暖かい思いがあふれている作品だ。地域に残る武家屋敷のデザインに倣ったところも共感できる。建築設計としての深化と地域についての書き込みが期待されるところである。(衛藤)

エントリーNo.34
宮崎県立日向工業高等学校

「美々津の街は住みやすいば~い」

監督/男性 選手/3年男子4名

美々津の街並みは昔ながらの町家を取り入れながら住みやすいまちを形成してきた。リフォームという観点からの提案だが、既存の建物を凌駕できていないのが惜しい。 (定行)