CPDと専攻建築士解説

専攻建築士制度は、CPD制度は専攻建築士の必要条件です

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消費者保護が問われる今、まじめに努力をしている建築士を建築士会が応援します!

専攻建築士制度・継続能力開発(CPD)制度

専攻建築士制度1

「専攻建築士」 は、「建築の専門家の証」

「CPD制度」は、「努力して いる建築士の証」

これらの建築士を「建築士会と連合会」が社会・消費者へ明示することで「信頼できる建築士」を応援する制度です。

建築士会では継続能力開発制度をCPD(Continuing Professional Development)制度とよぶ。

CPD制度は、建築士会が建築士の実務と研修の実績を記録・証明し、社会に示す制度です。建築士の能力開発を「実務による能力開発」と「研修による能力開発」の2つで構成しています。



証明書を発行します

専攻建築士制度2
専攻建築士制度3

CPD参加者には、能力開発の記録用の「CPD手帳」が交付されます。この手帳を建築士会へ提出し、データ登録をすることで、あなたの行った能力開発の証明書を建築士会が発行いたします。


CPDで仕事を獲得

ある県の設計事務所では、民間中堅企業の10数件の店舗増設に伴う設計・工事監理の指名入札に「CPD実績証明書」を活用し、競合他社に差をつけることで見事に指名を獲得した例もあります。また、一部の行政でも指名入札にCPDを加点することを決定しています。


ホームページでお名前を公開いたします

専攻建築士制度は、消費者保護の視点に立ち、高度化し、かつ多様化する社会ニーズに応えるため、専門分化した建築士の専攻領域及び専門分野を表示することで、 建築士の責任の明確化を図る目的の自主的な制度です。

専攻建築士制度4[都道府県をクリックすると、名簿が閲覧できる。]

図1 HPでのCPDデータ登録者の公開
専攻建築士制度5[CPD個人実績表]

図2 CPD個人実績表

8つの専攻領域

専攻建築士制度6[都道府県をクリックすると、名簿が閲覧できる。]

専攻建築士の名称・区分 は右の8領域とし、実務実績により複数 (3領域まで) 取得することができます。あわせて、専門分野 (得意分野) を表示することができます。


代表的な実務と基礎条件

名 称
代表的な実務と基礎条件

まちづくり専攻建築士
1.まちづくり専攻建築士
①都市デザイン、都市計画に係わる業務開発事業、区間整理・再開発等の具体的プロコジェクトまたは、都市・まちづくりの企画、調査等のコンサルタントに関わる業務
②地域の住民やNPO団体等による景観保存、まちおこし運動、地域貢献活動等に対する専門家としての巾広い支援活動

設計専攻建築士
2.設計専攻建築士
建築士免許を必要とする建築の設計及び工事監理等に係わる業務。 一般に、建築設計事務所、建設会社の設計部門等で「建築設計者」「技術スタッフ」等として従事している者。その他、官庁・地方自治体・公共団体や民間企業で、設計・工事監理等に従事している者も含む。「APEC アーキテクト」 は申請に基づき認定される。

構造設計専攻建築士
3.構造設計専攻建築士
建築士免許を必要とする建築の構造設計及びその工事監理等に係わる業務。「一級建築士」を対象とする。
「構造計算適合性判定員」・「構造設計一級建築士」・JSCAの 「建築構造士」・「APECエンジニア(構造)」 は、申請に基づき認定される。

環境設備設計専攻建築士
4.環境設備設計専攻建築士
建築士免許を必要とする建築の設備設計及びその工事監理等に係わる業務。「一級建築士」 又は「建築設備士」資格を持つ「二級・木造建築士」を対象とする。 (実務経歴年数5年は、いずれか早い資格取得から算定する)建築士免許を持つ 「JABMEEシニア」・「設備設計一級建築士」 は、申請に基づき認定される。

生産専攻建築士
5.生産専攻建築士
建築施工関連分野 (現場の施工管理、積算、CM、建築リニューアル・維持管理等) に係わる業務。一級の 「施工管理技士」資格を持つ建築士の実務経歴年数は、いずれか早い資格取得から算定する。 建築士免許を持つ 「積算資格者」で、日本建築積算協会の会員は、申請に基づき「積算」*2に認定される。ストック関連団体*3の資格を持つ建築士は、建築士会に入会することで、申請に基づき「診断・改修」に認定される。

棟梁専攻建築士
6.棟梁専攻建築士
①日本の伝統木造技術を継承し、その技術のもとに伝統建築 (社寺建築、数奇屋等) の建築生産全体を統括しつつ、設計・工事監理及び施工 (木工技能) を行なう業務
②日本の伝統木造技術の基礎となる規矩術や木組みの架講技術を修得し、その技術を現代建築に活かし、木造住宅をはじめ、学校や福祉施設等の設計・工事監理、及び施工 (木工技能) を行なう業務 以上①又は②の業務を行い、且つ後進の指導にあたる立場の者。

法令専攻建築士
7.法令専攻建築士
次の実績を持つ一級建築士。法令の策定、建築確認、住宅性能評価等に係わる業務。 裁判所、 行政機関、建築士会等に対する技術的・法的立場からの支援業務又は活動。 (裁判所支援民事調停委員、民事鑑定委員、 民事鑑定人、行政支援:建築工事紛争委員会委員、建築士審査会、建築審査会、建築士会の建物相談 (法令に関する) 等の実績。) 「建築基準適合判定資格者」は申請に基づき認定される。

教育・研究専攻建築士
8.教育・研究専攻建築士
教育機関 (工業高校、高等専門学校、専門学校、大学等) において、建築に関する教育、訓練等の業務又は、 研究・調査 開発機関 (大学を含む) 及び企業の研究開発部門等で、特定の専門分野の研究開発等の業務。 「建築士」免許資格者を対象とする。

専門分野表示

専門分野表示は、消費者から見て「表示があった方が分かりやすい」という視点から設けることを原則としています。専門分野表示は、業務内容を狭める側面もあるので、全ての者が専門分野表示をする必要はありません。 専門分野表示は、「得意分野」を表示するもので、審査は葉 分野3件以上の実績で審査します。専門分野表示の数は、1専攻領域当たり3件までとしています。表以外の専門分野表示は、当面は建築士会 (申請者) から出てきた事例を「認定評議会」で審議して決め、再整理される予定です。

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環境設備設計」「生産」領域での専門分野表示は、3つを超えて表示することができる。

※2 必要資格:〔積算〕建築積算資格者(日本建築積算協会)を持つ建築士

※3 必要資格:〔診断 改修〕特殊建築物等調査資格者(日本建築防災協会)、建築設備検査資格者(日本建築設備・昇降機センター)、建築仕上診断技術者 (建築設備維持保全推進協会:BELCA)、建築設備診断技術者 (BELCA)、建築・設備総合管理技術者 (BELCA) を持つ建築士

専攻申請者と専攻種別

申請対象となる建築士

建築士会の会員で、建築士免許取得後、表3に示す専攻領域別必要実務経歴年数と責任ある立場での実務実績が3件以上あり、かつ(  )内のCPD履修単位登録を行った者。ただし、CPD単位の経過措置については□5を参照して下さい。

専攻建築士制度8

※1 制度導入時の経過措'置期間は除く。
※2 実務経験年数は「建築士」か「建築設備士」のどちらか早い取得からカウントできる。
※3 実務経験年数は「建築士」か「一級建築施工管理技士」「一級電気工事施工管理技士」「一級管工事施工管理技士」いずれか早い取得からカウントできる。
※4 実務経験年数は「建築士」か「一級建築施工管理技士」のどちらか早い取得からカウントできる。
※5 2級・木造建築士の場合、建築基準適合判定資格者に限る。
※6 既に「まちづくり」「生産」で登録された教育研究者は、現登録期間は有効。希望者は更新前に「変更申請」を行うことが出来る。
※7 協定団体等の資格保有の場合でも、建築士免許取得後の期間は各々の領域で要求される領域別年数を必要とする。
* 一部の建築士会では、連合会と専攻建築士制度について、「協定を締結した団体」の会員も申請することができる。
* 諸々の理由で「建築士試験」の合格に時間が掛かった人達への配慮として、実務経歴年数の緩和規程を設けている。<建築士免許取得からの実務経歴年数が15年以下の者で、建築士受験資格の法定年数を超えた実務経歴を持つ者は、2年まで『専攻建築士の対象実務経歴年数』に加えることができる>

専攻建築士の審査基準

専攻建築士になるための要件は、
①「CPDを実施すること」
②「建築士資格取得後の専攻領域の実務経歴年数が表3の年数以上あること』
③『当該領域の責任ある立場での実務実績』が3件以上あること。

以上の3要件を満たす建築±を、建築士会に設ける「専攻建築士審査評議会」で審査し、連合会の「専攻建築士認定評議会」で承認することで「専攻建築士」として認定・登録されます。

責任ある立場での実務実績」
a. 比較的小規模の業務について、企画、計画・設計・監理、調整、施工管理などの大半を行なった実績。
b. 比較的大きな業務の一部を担当して業務全体を理解した上で関連部署との調整やチームの指導等を行なった実績。
c. 複雑な条件下の業務、新しい考え方が求められる業務あるいは複数の領域にまたがる業務を主導的又はそれらを総括する立場で行なった実績。。

CPD単位の経過措置

専攻建築士になるための各専攻領域別に必要なCPD単位は、表3に示す通りですが、制度の導入期に当たり、各建築士会の制度実施を開始年として4力年の経過措置を設 けます。

①「CPD要件」の緩和:制度開始時より3年間の申請時 (締め切り時) までに「建築±免許取得後15年を超える実務実績のある者」は、「CPD履修登録単位」なしで 「実務経歴年数」と「実務実績」 で申請することができます。

②「CPD単位」の緩和:「建築士免許取得後15年以下の実務実績のある者」の「CPD単位」は、本制度の開始初年度「30単位」、次年度「50単位」、3年度「100単位」、4年度 「150単位」 (250単位必要領域のみ)、5年度「200単位」とします。

経過措置(制度会子から3年間)に於ける申請から登録までの流れ

制度開始時より3年間の申請より登録認定までは以下の通りです。認定評議会は当面、毎年9月、3月に開催されますので、認定評議会に間に合うようにスケジュールが設定されます。詳細は建築士会に問い合わせてください。

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登録更新制度

1.CPD250単位を確認
・「実務によるCPD」と「研修によるCPD」合せて5年250単位必要です。
「実務によるCPD」は最低50単位最高1 50単位取得することができます。
「研修によるCPD」は最低100単位以上取得する必要があります。
・1 年間に取得できるCPDの単位の上限はありません。
・自習型研修、活動型研修の委員会活動の年間12単位の取得上限はなくなりました。

2.専攻領域の「責任ある立場の実務実績」3件の確認
・実 務 実 績は更 新日から 遡って20年 前 のものまで有効 です。
・1 8ヶ月 を超 えるプロ ジェクトは2件とすること ができます。

■専攻建築士経歴証カードの発行
・定年等の理由で実務の一線を退いた「専攻建築士」のために「専攻建築士経歴証」カードを交付します。
ベテランの知恵を生涯専攻建築士としてご活躍下さい。


社会への表示

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専攻建築士に認定・登録されると、「登録証」、「カード」、「バッジ」の3点が交付されます。認定登録された専攻建築士は、「CPD参加登録者」と共に、建築士会に設ける「閲覧簿」で公開されます。 閲覧簿は、毎年更新され 「CPD」 のデータ登録状況も更新されますので、年に1度のCPDデータの登録をすることをお勧めします。
一部の建築士会では、ホームページで専攻建築士が検索できる仕組みを用意しています。
また、消費者の要請により、正当な理由のある場合は、申請時の資料を開示する場合があります。その他、公共発注の経歴書の一部や転職の際のポートフォリオとしても活用できます。

ホームページで専攻建築士を検索

全国の専攻建築士を都道府県毎にWeb検索ができるようになります。


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専攻建築士の社会的メリット

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この制度は、消費者保護を目的に始まった制度ですので、先ず、自ら専攻建築士を仕事に活用して頂きたいと考えています。専攻建築士は座してメリットを待つのでなく、積極的に仕事に活用し、社会・消費者から信頼を得られる様に広めていきましょう。また、本制度を活用して成功した事例を建築士会に寄せて下さい。

社会・市民にとって

建築士のより詳細な情報が開示されることにより、建築士の仕事、その役割や責任は何か、多様な専門家の位置づけも明確になり、建築全体への社会の理解が深まり、建築士への信頼も高まります。又、「専攻建築士」の顕在化は、「一定レベルの能力と、実績のない建築士」との区別・淘汰が始まり、「良貨が悪貨を駆逐する」ことに繋がります。その結果、欠陥建築の逓減を図ることができます。

発注者にとって

努力・研鑚し、 仕事のできる建築士=「専攻建築士」が明確になり、発注者は「優良な建築士」を選択しやすくなります。設計や工事の発注等で、人の質の確保を図ることができ、結果「建築の質」を担保することになります。 又、多様な専門家の役割と責任が明確になるので、発注者が望む目的に適した専門家を選択することで、発注時の誤解やミスマッチを防止することができます。

雇用者にとって

「質の高い建築士」を雇用し、社員の技術レベルの維持向上を図ることは、企業の事業成果を高めると共に「人材育成の取組姿勢」が社会から評価されることになります。仕事を受ける際の業務体制表等で「CPDの研修記録」や「各領域の専攻建築士」を表示する積極的な情報開示は、顧客からの信頼性が高まります。

建築士にとって

役割と責任を明示することは、建築士業務への発注者の理解が深まり、無用な衝突や論争を避けることができます。 第三者による「CPD」や「実務実績」の証明により、信頼を得やすくなり、自らを有利に売り込むことができます。 「CPD」の記録と登録により、研修や仕事の履歴が蓄積され能力開発の目安も得ることができ、かつPRのためのポートフォリオの作成も可能です。結果として、「信頼のおける建築士」として、活用される機会が増えます。

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地域貢献活動、建築相談等 (近隣、建築問題等)、裁判所 (調停委員等)、行政支援活動等は、「研修によるCPD」の社会貢献活動に時間単位で登録

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※1「建築CPD情報提供制度」にデータ提供するプログラム
※2「建築CPD情報提供制度」にデータ提供する場合単位は時間となり、活動 (受講) 時間×1

CPDの実績・専攻建築士の活用

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*1:建築士会に登録されたデータに基づく証明。
*2:建築士会の発行する証明書は、建設系CPD協議会発行の証明書と同等で扱われる。
*3:情報提供制度に登録されたデータに基づく証明。
*4:研修によるCPDプログラムは、「建設系CPD協議会」ですべて認定対象となる。
*5:センターへ事前申請・認定のない場合は、情報提供制度の認建対象外となる。

連携と自立(他団体との連携状況)

建築士会連合会は、「自立と連携」のキーワードの下、まちづくり、法令を除く5つの専攻領域に関連する9団体と協議を重ね、合意協定、確認書を締結しました。図3は各専攻領域と団体資格との関係を示したものです。近く、合意協定を締結した団体との連絡協議会 (仮称) を設置し、本制度の社会的定着を推進します。

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